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クレーマー

2015年6月 9日
by 村長

 毎日新聞(平成27年6月8日配信)によれば、鳥取県の養護学校で、一部の保護者からの威圧的な言動が繰り返しあったことを理由に非常勤看護師6人全員が辞職を申し入れたそうです。
 医療・介護・保育など福祉全般で感じますが、転退職する理由の多くにクレーマーの存在があります。
 故郷苑でも数年前まではクレーマーが存在し、労働力の一定割合がそこに割かれるだけでなく、労働者に過度の負担を与えていました。

 これは明らかに施設管理者の責任です。外部からの指摘や批判の窓口は施設管理者でなければなりません。今回の事例では看護師さんが直接的に威圧されていたようですから、少なくとも当事者間に争いがある中で施設管理者は介在しなかったと思われます。失格です。

 故郷苑では利用者さんやご家族との信頼関係を構築するために、会計を公表し、普段のイベントや施設管理者の考え方などをホームページを通じてドンドン発表しています。ホームページが充実してきた数年前からは、利用者さんやご家族が、施設及び施設職員の真意をくみ取ってくださり応援してくださるようになりました。クレームを言う人も心底、クレームが言いたいのでなく、本当は情報の共有を図りたいのです。

 もちろんご指摘やご批判がない訳ではありません。だだし、これは原則として施設管理者である村長が受けます。村長不在の場合は同等の立場の役員が受けます。万一、単なるご指摘やご批判に終わらない場合には、村長が断固たる対応することを施設職員は知っています。

 この結果、故郷苑における離職率はご家庭の事情などによるものを除きほぼゼロになっています。

 鳥取県では後任の人材確保を急いでいるようですが、人材確保に労力を使うなら労働環境の安定に使って欲しいと思います。

 ただ1点指摘すると、看護師さんだから辞職できたんです。養護教員さんも同様の威圧を受けていると思われますが、辞職したくても養護教員さんの再就職先はすぐに確保されないでしょう。養護教員さんへのケアも忘れないで欲しいと思います。

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